えんため語り部屋

舞台を中心としたエンタ-テイメントについて語っています

「屋根の上のヴァイオリン弾き」1月3日昼の部を観ました

市村テヴィエの「Happy New Year」の一声から始まりました。
最初の「伝統(しきたり)の歌」の後、若干、退屈さを感じてしまったけれど、テヴィエが
ツァイテルとモーテルの結婚に悩むぐらいからおもしろくなって、1幕途中でポロリと涙が
出てしまった・・・。
サンライズ・サンセット」はツァイテルとモーテルの結婚式で歌われる曲だったんだね。
CMで流れてました。その後の期待のビンの踊り、ちゃんと落とさず踊れてた! 知らないけど、
あれ落ちないようになっているとかじゃなく、本当に普通に乗せて踊っているんだよね?
そこも見所かなと思った。
1幕で長女:ツァイテルが結婚した後、2幕からは次女:ホーデル、三女:チャヴァもテヴィエの元を
去って行って、お父さん寂しいね。四女五女が時が経っても大人にならず、無邪気なままだったので、
多少救われた感じがした。
今まで観たミュージカルと違って盛り上がって終わるのではなく、静かに終わっていくのが
印象的だった。
ストーリー上、静かなトーンで進行していくが、「夢」はなかなか盛り上がって良かったです。
エリザベート」「レ・ミゼラブル」でミュージカルにはまり、最近は「モーツァルト!」を何回も
観たので、普通の芝居のあるミュージカルにはまだ慣れていないせいか、もっとミュージカル
ナンバーがほしく感じた。娘の相手役の男二人にはソロが一曲ずつだったし、カップルの曲が
もっとあってもいいのに~と思った。
あと1回くらい見たいなあと思っているけど、後の土日は空いてない。何で27日(金)まで
なんだろう・・・。市村さんも言ってたが、せめて市村さんの誕生日の28日(土)か29日(日)まで
やってくれたら良かったのに~。そしたら観に行けるんだが・・・。

各登場人物&役者について
テヴィエ(市村正親:全体を通して、テヴィエってこんなに笑わせる所のある人物なの?と。
最初は受けないところもあったけど、徐々に観客の笑いを誘えていた。オリジナルや今までの日本の
テヴィエさんたちもこんなに笑いを誘っていたのかな?日本の場合、笑い取るの上手そうな役者が
やってるか。神様との会話や奥さんの尻に引かれっ放しぶりが良かった。最初は「しきたり」
「しきたり」と言っているのに、何だかんだで認めていく様は威厳があんまりないようにも見えたが、
三女の結婚には厳しかった。当時としてもそんなに異民族との結婚は駄目なのかな?日本人からすると
ユダヤ人とロシア人の見た目は変わらなさそうだが。宗教はユダヤ教キリスト教?で違うってこと?
モーツァルト!のレオポルトとは全く違う父親でした。
ゴールデ(浅茅陽子:浅茅さんって名前は知ってるけど、意識して見たことは無い方だ。
ミュージカルは初めてのようだが、1999年から舞台で美空ひばり役をされている。って事は歌の練習も
その頃からされていらっしゃるのかしら?ゴールデとしてはなかなかの恐妻っぷりだった。良かった。
篠原涼子もこんな感じなのだろうかとも思ってしまった。
(追記:ミュージカルは初めてではなかった。「アニー」「20世紀号に乗って」があった。)
長女:ツァイテル(匠ひびき)&モーテル(駒田一)
匠さんは「そして誰もいなくなった」以来。駒田さんは初めて。最初ツァイテルは20歳前の設定なのだ!
実年齢を考慮するともっと若い役者でもOKなのか。三女の安倍さんでもいいってことよ。
モーテルはこんなに普段は大人しい人なのねと思った。こんな役の駒田さんはレ・ミゼでは、悪(わる)の
テナルディエもされる・・・。こちらは見たこと無いので、駒田さんはモーテルキャラでインプットされるぞ。
まあ、兎に角お似合いでした。匠さんは女らしくて細くて、宝塚の男役時代が想像できない・・・。
次女:ホーデル(剱持たまき)&パーチック(吉野圭吾)
剱持さんはレ・ミゼのコゼットだ~。一方の吉野さんはモーツァルト!のシカネーダという印象のカップル。
最初、ホーデルはパーチックに反発心があるもダンスを一緒に踊って惹かれるという展開。
それにしてもパーチックって何者って感じです。お金も無く、何をしにこの村に来たんだろうとかさ・・・。
故郷で活動すればいいじゃんとか思ったし。あとテヴィエが反対しなかったということはユダヤ人なんだよね。
ユダヤ人だから活動をするのか?この辺は自分の勉強不足だな。あとパーチックはポスターと髪型が
違っていた。ウェーブの掛かった長髪になっていた。それと、パーチックのソロでシカネーダーを思い出したよ・・・。だって声が同じなんだもん!何だろうね・・・。よっぽどシカネーダーの印象が強いのか?はい、強いです・・・。
市村さんに関しては全くレオポルトの面影を思い出さなかったのだが・・・。キャラ違うし、大きい役だしね。
パーチックばっかり書いて、ホーデルについては何も書いてないな・・・。剱持さんは細くて背が高かった。
コゼットを見てみたいね。その前にヴァンパイアのサラ役を見ることになるかな?
三女:チャヴァ(安倍麻美)&フョートカ(中西陽介)
安倍さんは、テレビ「ガガガガガレッジセール」のバレエ発表会も直前まであって大変だったよね。
どちらも初めてづくしなんだから・・・どっちかに絞らせてやればよかったのに。事務所よ。テレビ見る限り
ダンス苦手?でもこっちでもバレエっぽい振り付けがあったしテレビでのバレエも役に立ってるよね。
初のミュージカルがこんな伝統のミュージカルで大丈夫か?と心配したが、歌が少なかったし、
まあ、芝居ができれば何とかOKてとこだろうか。しかし本格的にミュージカルに進出するならば、
もっと自身を持って歌えるように頑張ってほしいものです。今後、どうするんでしょうね?
でチャヴァだが、姉二人の結婚と違って、まさしくしきたりの一線を越えてしまう。ここのテヴィエの反応が
やはり心に強く残った。今の日本人からしたらあそこまで民族や宗教・風習の違いを重要視はしない
という感覚なので。芝居的にはまだ子供と思えるチャヴァがそんなことをするなんてという感じ。テヴィエ夫婦も
そうだろう。ツァイテルに子供が生まれていたので、設定では19歳くらいにはなってたのかしから?
フョートカのロシア人からしたらユダヤ人と結婚するってどうなのだろう?フョートカの親は出てこなかったし、
他のロシア人達はこのカップルについて何も言及していなし、反応がわからなかったな。
フョートカのチャヴァに対するアプローチが何気に良かった。最初の本の貸し出し、結婚式の乱入でのチャヴァの
様子を見たり、チャヴァに合えるのを目当てでモーテルん家に仕立てを頼んだでしょとか。
四女:シュプリンツェ(村尾真莉)&五女:ビルケ(川口愛実)
この二人は若干、きゃぴきゃぴしすぎな気もした。W(ダブルユー辻ちゃん加護ちゃんのコンビ)を思い出させる
二人だった。小学生なのかな?(追記:公式HPを見たら、二人とも高校生だった・・・。にしては安倍さんより背がけっこう低かったような・・・)5人姉妹の内、上二人は細くて安倍さんは普通、この二人はぽっちゃり系だったな。家族の中のなごみキャラとしては良かったと思います。
肉屋ラザール(鶴田忍):年とって19歳のお嫁さん(しかも初婚ではない)をもらおうなんてずうずうしいよ。
娘くらいに思っておけばいいのに。一応結婚式には参加していましたね。
その他にも巡査部長さん、ヴァイオリン弾きさんや世話好きのおばさん(イエンテ)、耳の遠い司祭さんなど
が印象に残りました。