えんため語り部屋

舞台を中心としたエンタ-テイメントについて語っています

花組ドラマシティ公演「銀ちゃんの恋」 10月4日(土)12:00、16:00

いつになく見るまでわくわくしていました。
そして、見ました。1回目を見ながら、そして見た後も、何か、この芝居に入り込めないな~と
感じました。演じている役者さんたちは熱演で良かったのだが。
原因は何だろうと考えてみました。石田先生のギャグが面白くなかったからか?、それとも初演が
バウホールだったので、ドラマシティでは広すぎたのか?あと、確かに宝塚らしくなかった。
何だろうと思いながら、2回目。
2回目は初見よりも芝居に入り込め、感動できました。1回目は単に自分の中での宝塚の
イメージから離れていて入り込めず、2回目は慣れた?ということかな?
とにかく、1回目と2回目では違う気持ちでした。
ちなみに初演は全く知りませんでの感想です。

銀ちゃん/大空祐飛

銀ちゃんは主役なのに、辛抱役だった。だって、ヤスのほうに見せ場があるんだもん。
ゆうひさん、クールビューティーと言われていてこの役に合うの?と思われていたようだけど、
あさこさんときりやんのいる月組でコメディをやっているので(「パリの空よりも高く」、「マジシャンの
憂鬱」)、問題は無いだろうと思ってました。パリ空とマジシャンとは役柄は違うけど、
この2つではクールな役ではなく、コメディタッチにやっていたしね。
最初の映画撮影のシーンとか、画面に映ろうとする行動とかがすごくおもしろかった。
自分の中での何となくの銀ちゃんのイメージ通りだった。周りを振り回しているのに、新しい恋人には
振り回されていた。
銀ちゃんで面白かったのは、トメが言ったのかな?「銀ちゃんの鼻血、入りま~す」

ヤス/華形ひかる

ファンとしてみつるくん、ヤスができて良かったね。おいしい役だもん。特に階段落ち前夜のアパートでの
小夏とのシーンがヤスの見せ場です。ヤスの苦悩がこれでもかと表されています。ぬいぐるみうずくまるのは
かわいかった。
あと、小夏とちぎった後からは小夏さんと呼んでいたのから小夏と呼び捨てになっていたのもツボ。
本当に全体を通して、きっちりヤスを演じていた。最後のフィナーレでお客さんからのいっぱいの拍手が
もらえて本当に良かった。みつるくんのファンで良かった。
でも、本人、大変だったんだろうね。いつもより声が高かった。他のブログでの感想とかでたまに声が
枯れているとあったし。ごくたま~に、みつるくんのことあさこさんに似ていると書かれているのをネットで
見るが、今回、声が似ているかもと思った。
「これがこれなもんで」のセリフが何回もあって、このセリフは好きじゃないっす。
最初のアパートのシーンでの格好。緑色のジャージに赤色の靴下、で何故かその靴下にジャージを
入れていて、このダサい格好は正直、ファンとしてはちょっとショック。しかし、レッドホットシーでも
思ったけど、腰の落とし方が様になっている・・・。男役だなと思う反面、通常の宝塚の主役はあんまり
腰落としてないよなと思ったりもする。
あと結婚式で白いタキシードで祐飛さんも同じ衣装で並ぶとやっぱり見劣りする。もう少し、身長
あったらな。でも身長差は今回の銀ちゃんとの関係では逆に生かされていたとは思うが。一方の
銀ちゃんのライバル橘・めおちゃんは銀ちゃんゆうひさんよりも背が高くて、対等のライバルに見えたもんな。
それと2番手はいいね。ライトがいっぱいあたるぞ!最後の並びも銀ちゃんの横でした。
ヤスにはハプニングがつきものなのか?初日ではおたまを客席に落としたらしいけど、私が見た回でも、
ゴミ箱をけって、ごみが散らかったり、そのままゴミ箱持って演技したり、フィナーレで靴が片方脱げたり
していました。あと、音響もハプニングありだったかな。初見で、ヤスのアパートで銀ちゃんが布団とかを
窓から落としていたときは音が無かったけど、2回目では落ちる音があったので。
感想のブログ巡りをしていると、ほとんどの方がみつるくんがこれほどやれるとは思わなかったという
ような感想を持たれていた。どれだけ、みつるくんができない人と思われていたんだろう・・・。歌が下手という
印象が強すぎたのかな?でもさ、「舞姫」良かったじゃん。ついでに言うと、「うたかたの恋」の
ブラッドフィッシュも良かったし。だからみつるくんはかえってヤスみたいな役のほうができると思う。
むしろ、例えば「アデュー、マルセイユ」の主人公のような役の方が、似合わない気がする。それは
つまり~真ん中タイプではないのかもしれないけど・・・。でもこのヤス役をきっかけに公演を見た方への、
アピールにはなった。ファンがどれだけ、増えるかだ!
あと、苦手とする歌では大きく外すことが無くて良かった。それでもハラハラしながら聞いちゃうけど。

小夏/野のすみ花

時々、若干くどいセリフ回しがあった。「ごめんね~」とか、「やっぱり無理だったの~」とかいうセリフで。
他のブログで映画版の松坂慶子っぽいとかあったので、石田先生の演出のせいかもしれない。それでも
ヤスの母(邦なつきさん)とのやり取りのシーンはすっごくよくてここだけは宝塚ではなく、一般の舞台のようだった。

橘/真野すがた

まず、プログラムの写真が坂本竜馬の格好をしていて、かっこいい!舞台上でも竜馬の扮装は
かっこよかった。かしげさん(貴城けい)みたいだった。いつか、めおちゃんの竜馬伝を見たいと思ったよ。
で、これで「みつるくんの声があさこさんに似てる」と合わせてゆうひさんの同期揃い踏みだ!
それは置いといて、めおちゃんの芝居をじっくり見るのはこれが初めてかも。大劇場公演では
出番少ないし、あとは去年の「あさきゆめみし」の柏木役を見たけど、これも出番少なかったし。
とにかくめおちゃんの橘、かっこよかった、はまっていた。絶対、こういう役、似合うだろうなと思ってたけど、
やっぱりだった。高身長なのもいいよね。ゆうひさんより高かった。
橘は銀ちゃんのライバルでお互い、ライバル心、メラメラなのだけど、いざというときは銀ちゃんとは映画で
結ばれてもいる。そんなシーンが見られました。

あとは箇条書きで。
邦さんのヤスの母はすっごく良かったです。出番が少ないながらもそのシーンは涙が流れてくるシーンだった。
あと、方言がすごくうまくて感心した。私、ヤスの故郷と近いところの人ですが、全然、違和感無かったです。
地元の人は別として、役者さんで九州弁が上手いと思うことはあんまり無いから。
眉月さんの専務は会社の上層部に従わねばならないものの、最後は映画に対する情熱も見せてくれた
いい専務さんだった。
まりんさんは二役あったんだけど、今回、あんまり自分にははまらなかったんだよな。監督はキャラが
自分にはわかりづらかった。自治会長は演出だろうけど、やりすぎで、笑えなかった。「うたかたの恋」の
ロシェックくらいまでのとぼけた老人なら良かったんだけど。
ふみかさんのカメラマンは銀ちゃんを実際に撮っていたんだけど、役の印象は無い。2幕のスポンサー
空気の読めない人で、イライラさせるキャラをきちんと演じておりました。
女秘書のさあやさんは、何でしょうかね。すごく良かったです。中日劇場の時の役も一場面でしたが、
印象に残る役をされていたけど、今回も印象に残る。2幕目はスポンサーに気を使っていたので、
スポンサーと共に空気の読めない人になっていたけど。
マメのトメを初めとするヤス以外の銀ちゃんの子分はヤスの印象が強すぎてあんまり語れない・・・・。
トメは焼肉のシーンであ~、一番長く銀ちゃんの下にいるなと思わせる芝居がありました。
マコト(夕霧らい)は、ヤスの階段落ちの前に銀ちゃんが橘に絡まれるところで怒るんだよね。
ジミー(望海風斗)は、声が高かった。雪組の冴輝ちはや、同様、いつだいもんの男役の声が
聞けるんだろう・・・。でもジミーは冒頭シーンがおいしかった。沖田総司役で、竜馬にせまられてキス
されていた。これは原作者つかこうへいの他の舞台で、沖田総司は女だったと言う設定のパロディかな。
今回退団の白鳥かすがは助監督と団長で、どちらの役もまりんさんとのコンビだった。助監督は
そこまで目立っていないけど、主要三人が歌い継いで全員が歌うシーンのとき、何気に舞台中央に
おる。見てて、舞台後ろにいる橘の方がそこにいなきゃいけないんじゃないの?と思った。
朋子(華耀きらり)は銀ちゃんの新しい恋人でぶっとんだ娘。周りを振り回す銀ちゃんを振り回す朋子さん
はすごい。華耀さんは初めて認識するけど、朋子のキャラが強すぎて、他の役をしているときが想像が
つかない。でも意外と2幕目はほぼ出番が無いんだよね。
玉美(月野姫花)はメイクも衣装もひどい格好でした。お笑いのさゆみさんのギャグをしていた。
キャラも小夏に対抗心メラメラなんだけど、お芝居はまだまだかな。
橘の子分(嶺乃、初輝、煌雅、輝良)は1シーンだけ、目立つシーンありました。
煌雅さん、ハマは小夏のバックでも踊っていたぞ。
真瀬はるかはヤスのダミーをしていて、みつるくんのセリフに合わせて大げさな動きをしていました。
スケバン(聖花まい、梅咲衣舞)桜塚やっくんだった。
ちょっと注目してみた紫陽レネさん、保険屋さんなどいろいろな役をされていたが、劇中劇の池田屋
上手かった。ちょっとお年を召した店の主人の雰囲気がすごく出ていたと思う。何で、大劇場公演の
プログラムのスチール入りが遅れているんだろうと思いました。

登場人物以外で、
随所に石田先生のギャグはほどこされていた。冒頭の企画とか。香港映画「燃えよ!デブゴン」
がツボだった。このお芝居で香港映画の題名を聞くとは思わなかったから。
銀ちゃんがミュージカルに主演するといった後、宝塚OGの何とかさんと共演なんだ。の何とかさんって
誰だよ!とつっこんだり、銀ちゃん、ダンスできないじゃないですかと言われて「顔で踊るから」と言ったり、
このセリフにドキッとしたジェンヌ、いるでしょ?でミュージカルの主役の座を奪われたのが松平健で、
ドラキュラ伝説」を思い出して、笑えた。この作品があったから松平健の名前が出てきたのかなと
思ったけど、初演でも松平健に主役の座を奪われたと言ってたみたい。ミュージカルかは分からないけど。
ヤスの故郷が人吉だった。プログラムを見て、あの熊本の人吉?と思ったら九州弁だった。
ヤス、肥後もっこすかよ!コントで銀ちゃんをやったウッチャンや専科の轟悠さんの出身地じゃんか。

その他、いろいろまだあったかもしれないが、思い出したのはこんなとこかな。
また、今週末、見に行きます。土曜日は高かったけど、スカイステージの見れるホテルを予約した。
だって、初演の「銀ちゃんの恋」が放送されるから!
それと、キャトルレーヴに行ったら舞台写真があって、ヤスの写真もいっぱいあった!買いそうに
なった・・・。2番手っていいですね。