えんため語り部屋

舞台を中心としたエンタ-テイメントについて語っています

「そして誰もいなくなった」の観劇に寄せて

 昨日、「そして誰もいなくなった」を観て来ました。山口祐一郎さんのファンなので、以下、
ところどころそれらしき文章が出てきますのが、ご了承くださいませ。

 会場はももちパレス。以前にお笑いライブで行ったことのある会場ですが、地下鉄から
下りてどうやっていけばいいのかすっかり忘れていました。めっちゃ近いんですけどね。
 席は祐列・・・すみません、U列の下手側でした。21列目、後ろから3番目です。でも舞台全体が
見渡せて、見にくいということはなかったです。一番後ろにパイプいすで補助席ができてました。
観客は女性がほとんどでした。
 観に行く前に小説を読んでから行こうとしてたのですが、結局読んだのは二人目が死んだところ
まででした。そこまででも、流れは分かったので話にはついていけました。

 1幕目は、マーストンが死んだ時点で終了しました。あんまり恐怖感がなかったので、この先
大丈夫か?と思いました。でもホラーではなくミステリーだからいいのかなあと思い直しました。
 2幕目以降、次々に人が死んでいき、ロンバートとヴェラの二人になったとき、ヴェラを疑って
しまいました。「だって、ロンバート演じる山口さんが犯人なわけないじゃん。やっぱり女性の
ほうが犯人ってほうがしっくりくるよね」と思ったからです。で、ヴェラがロンバートを撃って
ロンバートが死んだとき、ええ!これってあり?と思ったらすぐに、階段から元判事のローレンスが
出てきてびっくり。
 こいつかあ、犯人は!
 それで判事はヴェラに首吊り自殺を勧めるたんで、これからどうやって終わらせるんだろうって
思ってたら、実は・・・、ロンバートは生きていたってオチでした。実はえらく至近距離で撃ったにも
かからず、ロンバートに弾が当たってなかったらしい。で、ロンバートが判事を銃で撃って、ヴェラに
プロポーズして終わり。 

 ミステリーではありますが、随所に笑いがあったり、ヴェラが踊ったり、ロンバートが歌ったりして
たんですが、ロンバートが生きてったって分かるシーン(ロンバートが足を上げて起き上がったところ)
での笑いは無くてよかったのにと思いました。そこで観客の笑いが発生して、緊迫した雰囲気を壊された
感じがしたので。
 2幕目以降は照明と音響で雰囲気が出てて良かったと思いました。ただ、会場の暖房?の音が気に
なりました。
あと、最後のロンバートの台詞に対しては、「何どさくさにまぎれてプロポーズしてんだ。自分を
撃った女なのに~」とちょっとヴェラに嫉妬しました。
 舞台は2、3回ぐらいしか観たことがないので、経験浅い人の意見かもしれないのですが、今回の舞台
はすぐに次のシーンに変わって、余韻に浸れないなと感じたところもありました。ミステリーだから、
そういう流れなのか、元々、舞台はそういうものなのか・・・・。

 各登場人物に関しては、小説で読んだイメージとちょっと違うかなあってのがありました。
まず、ロンバートとブロアはイメージよりテンション高いキャラでした。特にブロア。
オーエン夫妻は旦那はオロオロしすぎ。別に悪くはないですが。奥さんのほうは登場したときは意外と
強いキャラだなと。
マーストンに対してはホーッって何さ。あと言葉使いが日本の今時の若者言葉(これ自体は言い方古い
ですが)で、役者さんの実際の年を考えると似合わんなあと思いました。ごめん、今さん。
ヴェラは台詞回しが一番、これが舞台なんだなって感じさせました。批判じゃないです。テレビ・映画と
舞台の台詞回しが違うことくらいわかっていますので。舞台をあまり観たこと無い人に一番舞台の
演技ってのをアピールできてたというか、何て言ったら良いんでしょう・・・・。

 ま、とにかく今回の舞台は楽しめました。カーテンコールも5回ありました。4回目までは座ってた
のですが、最後は立ちました。だって前の人が立つんだもん。博多座で観た「花灯かり」はそんなこと
無かったんですが。(比べる芝居が違いますね。すみません)
 戯曲と小説が最後が違うそうなので、引き続き小説は読んでいこう。