えんため語り部屋

舞台を中心としたエンタ-テイメントについて語っています

「ドリームガールズ」を観ました。ネタバレあります。

ハリウッドの大作というイメージがあって、興味なかったのですが、
めざましテレビで元はブロードウェイのミュージカルと聞いて、
ミュージカル好きとしては、「観なくては!!」となり、観にいきました。
公開2週目の土曜のレイトショーでしたが、結構、人が多かったです。
やっぱり話題作だな~と感じました。

いや~、良かったです。途中から、舞台で観た~い!!となりました。
やっぱり、主要メンバーがみんな、歌が上手い。
日本だったら、大人の事情や、客寄せのために、中途半端な歌唱力の
人が混じっているのだが、こういう面はアメリカを見習ってもいいかなと思う。
というか、日本って実力のある人が人気があるとは、限らないからねえ。
華がある人に限って、実力が無かったりするし・・・。
実力も、華も、人気もある人ってそういないのかなあ。
そいうや、ドリームガールズ自体も売り出す為に、メインボーカルのエフィー(一番、
歌が上手い)をセンターから外したっけ。

感想ですが、まず、エフィー役のジェニファー・ハドソンの歌に圧倒されました。
迫力あるね~。私としては、、この映画の主役はエフィーだ!!日本の公式の
トップページに彼女の画像が無いのはおかしいぞ!!という気持ちです。

ストーリーの流れとしては、ドリームガールズを本格的に売り出すまでに、
えらい、時間を割いたな~という印象。ジェームズ・"サンダー"・アーリー(エディー・マフィー)
との絡みを引っ張りすぎ。いつ彼のバックから卒業するんだと感じてしまった。
主役はドリームガールズなわけだし。
で、ドリームガールズを売り出すにあたって、センターメンバーを変更。
しばらくして、メンバー脱退、新加入といういざこざがありながらも
どんどんドリームガールズは大きくなっていく。
その内、プロデューサーのジェイミー・フォックス(カーディス・ティラーJr.)がヒットに固執していき、、
段々、大切なもの(音楽に対する誠実さとでもいうのか、何で曲を作るのか、歌うのか、曲を
通じて伝えたいものが作り手にはあるんだ!それを無視する)を失っていく。この業界の物語に
ありがちなことですよね。ヒット・売り上げ主義になって、作り手の作品をことごとく、否定していく。
そんなとき、脱退メンバーが歌った曲をドリームガールズに歌わせる。
ディーナ・ジョーンズ(ビヨンセ・ノウルズはそれを知り、解散を決める。そして解散コンサートで・・・。

ディーナ・ジョーンズ(ビヨンセ・ノウルズの葛藤もいいけど、やっぱりエフィーですね。
センターから降ろされてから、態度が悪くなり、コンサートのリハーサルを
欠席してしまい(本当は、産婦人科に行っていた)、ついに首を言い渡される。
ここですよ!このシーン、めっちゃ歌に迫力があり、舞台で観たいという感情が湧きまくりです。
エフィーのソロから始まり、仲間達に次々に罵られ、去られていき、ついには一人になるが、
一人になってからも歌い続ける、このシーン。この時点で私もエフィーにはいい感情を持てなかった。
数年後、エフィーは一児のママになっていた。歌しか歌えないといって、他の仕事をしてなさそう。
そんなとき、昔なじみの、ジェームズの元マネージャー・ダニー・グローバー(マーティ・マディソン)
訪ね、歌の仕事を求める。そして、小さなバーかレストランかで歌い始める。
ここでも、かなり傲慢な態度だったので、観ていて、長続きするんかな?と思った。
あと、ダニーがここからいい味を出してきた。ジェームズのマネージャーをやっているときは、保守的だなと
思いつつ、ジェームズの元を去っていたときは寂しさを感じたものだったが。
その内、ジェイミーの元を去ってきた兄が作曲した歌を歌う。ラジオでかかりヒットする。(黒人社会で)
その曲がジェイミーによって盗作され、訴えに行く。この辺のエフィーは昔と違って精神的に成長をしている。
その先で元の仲間・ディーナと出会う。ディーナは盗作を知り、解散を決め、
また夫・ジェイミーの子供をエフィーが産んでいたことを知り彼との別れを決める。
そして解散コンサートで!!!
ディーナが「わたしたちには3人ではありません。4人です」みたいなことを言って、
エフィーが登場!!!! 私(わたくし)、ここで涙がボロボロっと流れてきました。
最後の最後にやられたー!感動させられたーって感じで、終わり良ければ全て良し、となってました。

いや~、ミュージカルで見たい!!日本人がやっててもいいので、東宝かフジがやってくれないだろうか?
エフィーの役は、モリクミさんで。
音楽って本当にいいですね。

そうそう、あと、書いときたいことは、白人社会と黒人社会の分離です。黒人が聞いている
ラジオを白人が聴いていなくて、黒人が最初に歌っていた曲を白人が盗作して、全米でヒットしている
シーンがあったり、ジェイミーがドリームガールズを果敢に白人社会へ売り出そうとしていた。
その辺も興味深かったです。