えんため語り部屋

舞台を中心としたエンタ-テイメントについて語っています

スキヤキウエスタンジャンゴ

目覚ましテレビを見て、気になった。余談だが、実際自分がテレビでの宣伝に釣られると
宣伝って大切よね~と実感する。

監督が三池崇史ってだけで、期待なのに、マカロニウエスタンに、源平の戦いという日本の歴史を
取り込んで、日本映画で全編英語のセリフ。かつ出ている役者が、特に好きな役者はいないけど、
渋すぎて、期待十分なもので見に行く気になった。

主演の伊藤英明は元々興味ない役者さんで、今回、脇のほうの役者さんに気になる人がいて、
結果的に今回も伊藤くんには興味を持てなかったよ。
で、今回初めて気になったのは伊勢谷友介だ。この人は初めて見る人。ワイドショーで良く噂になる人
という印象しか無かったけど本作品を見て女性にモテるのが分かる気がした。はっきりいうと、昔のドラマ
の「池袋ウエストゲートパーク」の窪塚洋介っぽいと感じたけど、色気があった。
役的にはすごく強そうな人で、最後は伊藤英明と壮絶な戦いを繰り広げるんだろうと思いきや、
一瞬で決まったのは、不意を衝かれたが、それはそれで良かった。その前に散々、戦いのシーンが続いて
いたからかもしれない。

渋い役者陣といえば、佐藤浩一、香川照之松重豊塩見三省

佐藤浩は役名;キヨモリ。途中、平氏が源氏に敗れるので(平清盛自体は敗れていないが)、イギリスの
薔薇戦争赤軍が勝ってそちらの人の人物の名前に改名して、ちょっと笑われていた。
そう、腕っぷしは強いんだが、ちょっと頭が悪そうな大将で、自分が負けそうだと、自分が先頭を切って
戦うことをしない奴で伊藤や伊勢谷に比べて小人物って感じだった。
香川照之は彼お得意の役で、強い者について上手く立ち回って結構長生きするタイプ。しぶとかったけど、
死んだときやったーってちょっと思った。
松重豊桃井かおりの幼馴染。風貌から、悪い奴で裏切るんじゃないの?って思ってみていたけど、一途に
桃井かおりのことを思っていた人だった。
塩見三省は平家の宝を守る番人。ただ寡黙に宝を守っている役どころだが、存在感は十分にあった。
石橋蓮司も出ていたらしいが、どこに出ていたか覚えていないな~。

ちょっと若手の役者陣は、伊勢谷友介の他に、安藤政信堺雅人小栗旬

安藤政信は歯が欠けていて、キャラも悪い奴だったので、見ていたくなかった。大将のヨシツネ(伊勢谷)
より弱いくせに女は欲しがるわ、性格は悪いわで、自分の強さをもっと認識しろ!と思った。観客にこういう印象を
残せたので安藤政信自体は成功だな。
堺雅人佐藤浩一のほうについていて、シゲモリ。こんな馬鹿な大将の元にいて、ちょっと同情。最後は、
キヨモリに無茶を言われて戦死。
オグリッシュこと小栗旬はまさに今が旬ってな感じ。彼が出ているのを知らないで見たので、出てきたときは
ちょっと嬉しかった。平氏の村出身で(そこにキヨモリたちがやってくる)、源氏の女を連れて戻ってくる。
キヨモリたちが村で好き放題やっているのに立ち向かうがあっけなくキヨモリに殺されました・・・。
出番が少なかった・・・。いい青年の役だったけど、平氏か源氏側で見たかった気もする。

ちょっと異色の役者陣。

石橋貴明ベンケイ役でまさしく力だけの男って感じだったが、へまをし、玉を取られてからは、あっちのほうに
目覚めてしまって、ヨシツネに迫ったがために、ヨシツネにあっけなく殺されました・・・。
田中要次回想シーンで平氏側にいてやってきた源氏にいきなり殺された。本当に出番が一瞬。
香取慎吾最初の方に出てきて、本当に慎吾くん?と疑っていたけど、最後クレジットに名前があったので、
やっぱり慎吾くんだったのか~と。SMAPはこういう映画、しかも主演は同年代の人の映画に出るのはすごく
意外だったので、ちょっとびっくりでした。どういうつながりで出たのか気になる。三池さんがオファーしたのかな?
クエンティン・タランティーノいきなり外国の人が出てきて、誰だろ、何か見たことある人だ、
有名な人かな?と思って見ていた。その内、日本とか香港映画が好きなタランティーノではないか?、
この人だったら確実に喜んで出そうだと思っていたらクレジットに出てきたのでやっぱりね~と思いました。
あと息子(小栗旬)の名前をアキラにしておりやっぱりね~、日本・アニメヲタぶりを出してきたか。

紅二点の女性陣。

木村佳乃一つの映画の中で清純な役から一気に情婦な雰囲気の役までやっていた。オグリッシュにとっては
姉さん女房な感じだったけど、堕ちてからの雰囲気は色気を出していました。踊りのシーンは良かったと思う。
桃井かおりただの村の住人かと思いきや、やっぱり桃井かおりだけあって、伝説の女で最後、
アクションを見せてくれました。おいしい役だな~と思いました。

で、映画の最後に流れた主題歌ですが、曲が流れてきてもしやこの声はさぶちゃん?確かに北島三郎でした。
曲も声もこの映画にすごくあっていて、担当者グッジョブ!さぶちゃん、いいねえ。
演歌以外でも使える歌い手さんなんだな。「おじゃる丸」の主題歌といい。もっとさぶちゃんを
有効活用してほしいと思った。まあNHK紅白では歌われないんでしょうけど。
映画とは関係ないけど、博多座北島三郎公演も昼の部は完売で夜の部もほとんど売れていてまだまだすごい
人なんだな~と思った。

三池さんといえば、元々たまに香港の役者さんを使ってくれて、ノワールな作品を作っているので、
興味を持った方で、作品自体は私にとってはすごく楽しめるものとイマイチなものがあるけど、
本作品はおもしろかった。エンターテイメント性が高かったと思う。
伊藤英明はどうだったのかな。謎で、強く、寡黙な男で、主役としてはかっこいいんだが、他の役者さんたちが
普通に主演をやられている人がいたので、印象が薄くなって損な気もしたんだよね。