えんため語り部屋

舞台を中心としたエンタ-テイメントについて語っています

宝塚雪組「シルバー・ローズ・クロニカル」10月13日(土)

会場はシアター・ドラマシティ

ヴァンパイアを扱ったものだったので、終始、真面目な感じかなと思っていたら結構
コメディシーンがあった。
ヴァンパイアと人間の恋だが、ポスターのゆみこさんの扮装は人間なのにヒロインのヴァンパイア
と同じような感じだったのは物語の最後を反映したものだった。
ローズ(ヴァンパイアの女の子、ヒロイン、大月さゆ)が50年前に好きだった人の孫・エリオット
(ゆみこさん)に会いにくるところから物語が始まる。そしてローズは50年前の出来事を繰り返すのか?
と思われたが、今度の相手・エリオットはローズと共に生きて行くことを選ぶ。すなわち彼も
ヴァンパイアになった。最後はどうまとめるのか気になりながら見ていたが、これには納得が
いかなくはないが、あんまり私好みではない。

物語のメンバーはエリオットの同僚グループ、アイドルグループとその周りを囲む女の子たち、
オカルト好きグループ、映画界の二人、悪い人たちグループに分けらる。

彩吹真央/エリオット:最初、本当にダサい格好だったので、宝塚の主人公としていいのか?
と思った。でも後から普通になったので、良かった。やっぱり歌が上手いので安心して観られる。
エリオットの役に合っていた。
大月さゆ/ローズ:50年前に愛した人の孫に会いに来て、好きになって騒動が起こってまた
同じことの繰り返し?と感じたので、ちょっとわがままじゃないかと思った。この人が悪いわけでは
無いけど、ヴァンパイアという存在自体で周りを騒がせているという印象。けなげではあるけど。
もっと大人しく生きたらいいのにと思うけど、それだと、事件は起こらないわけで。
凰稀かなめ/クリストファー:ローズの兄。ローズが「クリストファー」と呼ぶたびに違和感。
名前が長いと感じた。ローズのことを思い、忠告するが、ローズは聞き入れず、そんな妹を見守る兄という役所。
ローズと違ってあんまり人間界に深入りしようとはせず、ローズがさらわれてエリオットが一緒に
探しに行こうと誘うが、最初は断る。しつこさに負けて一緒に行動する内にちょっと周りと友情が
芽生えていた。
最後は痛手を負って消えたけど、本人が言うとおり眠りについただけ?ヴァンパイアだからそう簡単には
死なないと思うので。
ヴァンパイアの扮装はかなりかっこいい雰囲気で良かった。この公演の前にやっていた「エリザベート」の
「トート」や「堕天使の涙」のルシファーを思い出させる。でもプログラムを見る限りではメイクを
もう少し頑張ってほしい。この人はメイクダウンしていると思うので。もっとかっこよくなるはず!!
顔の特徴は違うが、水さんにお化粧を習ったら?
歌も結構歌っていた。そこまで下手ではないけど、もっと上達するともっと好感度が上がる。
テリー・モートンの娘を色気で操っていた(本当は血を吸っていたけど)のは何かエロい感じで良かった。
基本的に雪組で期待している人なので、ビジュアルだけにならずに技術面を向上していってほしい。
緒月遠麻/ブライアン:この人を意識して見るのは初めて。ローズを捕まえようとする黒幕で、
かなめくんとはプログラムで写真の大きさは違うものの、W2番手状態。宙組「A/L」のともちんの位置に近い。
研8で新公で主演もしていないのに、これだけの役をするのはすごい。歌もバンバン歌っていた。
老け役だったけど様になっていた。最後、ローズに迫っていったので、ローズに執着していたのは
やっぱりそこかい!!と思った。しかも50年間も生き続けていたその執念はすごい。
この公演を観て、大劇場公演でひろみくんに扱いが負けているの惜しい気がした。まあ別格スターと
いってもひろみくんとは確かに路線が違うんだけどね。ひろみくんはかわいい系で、こっちは骨太な男系というか。
磯野千尋/テリーと美穂圭子/パメラ:二人ともブライアンに誘われて悪の道に
走っていったが、最後は意外と改心した。磯野さんはエンカレッジとは全然違う印象だ。当たり前ですが。
美穂さんは五峰さんより貫録があった。なかなか良かった。
五峰亜季/ウルスラ:今回の役はテンションの高い映画のプロデューサーで金髪だったので、
専科って雰囲気では無かった。普通に雪組子がやっているのかと思った。でもいい人だった。
大凪真生/バート:映画監督でオカルト好きな変な人だった。このまま終わる人かと思いきや、40年後
その息子役で出てきてソロで歌っていた。息子のときは変人からかっこいい人になっていた。テル・きたろう
も大きいけど、この人も結構大きい人だった。エリザ新公ではフランツをやっていた人。
蓮城まこと/ティム:将来新公主演すると思われる人なので注目。アイドルグループ(でも売れて
無さそう)のリーダー的存在の役で、かっこ良くて華があって良かった。エリオットにデートの指南をするとき
女の子の役をするときがあってそれも面白かった。期待できる子だと思った。月組みりおくんの同期。この期では
みりおくんが扱いがいいみたいだけど。

あとその他の人たち。あんまり名前を意識していなかったので、気にはなるけど、役名がわからないから
プログラムで観ても誰なのかわからない人が多数。
キング(蓮城まこと)以外のアイドル3人も誰が誰だかわからないが、一人気になる子がいた。
森咲かぐや/ジェイン:エリオットの同僚で他の同僚がエリオットに冷たい中、優しかったのでエリオットに
気があるのかと思いきや、何でもなかった。前半の職場のシーンからもっと活躍するのかと思ったんだけど。
同僚と言えば、一番背の高い男役の子が目立っていた。誰なのかは不明。
オカルト好き三人組:エリオット同様ダサい人たち。その中でリーダーの子が何故かアイドルのティムと
幼馴染で同じパブに集まっている。そのリーダーの子がメガネを掛けていて強烈な見た目の印象。
メガネを掛けているといっても、「ネバースリープ」の七帆くんのようなメガネ男子ではなく、「舞姫」の
マメくんみたいな感じ。本当、花組だったらマメくんがしそうな役だ。実は本公演で一番気になる役だった。
誰なのか知りたい!!でも面倒なので調べていないけど。もう一人頭がサイヤ人ドラゴンボールの)みたいな
子も気になる。この三人組は基本コメディを担っておりその役割を十分果たしてた。
ブライアンの手下二人組み:まぬけな悪役。あのエリオットを逃がすんだから!でもこの二人は
ブライアンが歌っているときに後ろで踊ったりと結構ブライアンの為に動いていた。この二人もどちらかというとコメディ担当。
テリーの娘:クリストファーに噛まれてヴァンパイアになるかと思いきや最後は元通りになっていた。

宙組「A/L」同様、気になる下級生がいっぱいいたな~。そういえば、「エリザベート」で少年ルドルフを
やった冴輝ちはやさんに注目したかったのだが、何の役をしているのか分からなかった・・・。アイドルグループ
の中にいたのかな?