えんため語り部屋

舞台を中心としたエンタ-テイメントについて語っています

花組大劇場公演「太王四神記」

1/10(土)15:00~前方下手
1/11(日)11:00~2階S席サブセンター
1/11(日)15:00~1階S席後方上手(旧A席)

観劇後ちょっと経っていますが、繰り返し見たいのはフィナーレの青龍部分!
このシーンだけは何回も見たいと思うのです。その理由は後から書くとして
本編の感想から。
この作品はやはり登場人物ごとが語りやすいかな。
でもまずは全体的に。
元は韓国ドラマ。1時間×24回の長編ドラマを役2時間半にまとめあげなければならなかったが、
原作未見の私からすれば、なかなかおもしろかったと思います。少なくとも、前回の花組公演の
お芝居よりは。やっぱりドラマはエンンターテイメントだな。そして役付きに関しても、思っていたよりも
いろんな人に、男役で言えば、研7くらいの学年の子まで万遍なく役が振ってあったと思います。
今回の公演で大劇場公演でいっぱい台詞があった人が多かったです。
もちろん、みつるくんも私が今まで見てきた中で大劇場公演の中では一番、意味のある役をして
いたと思います。とにかく大劇場公演で印象に残った方がいっぱいでした。
それから、戦いのシーンがかっこよかった。今回は娘役さんから下級生まで参加していて全員参加って感じ。
2階席から観るとフォーメーションが良かったので、2階席から観るのはお勧めです。
高句麗一武道会は部族ごとに色分けされていて観やすかったし、ここは下級生が真ん中で
踊ったりしているのでプログラムで贔屓の人は何色かを確認してから観ると見つけやすいだろう。
あと、ヨン・ホゲが最後の戦場での盾をもってのダンスシーン、ホゲが馬に乗っているのを表しているのは
どうしても自分には間抜けに見えてしまったのだが、それを抜かせば最高に格好良い群舞シーンです。
あとは一番最初に見たときの席は前方の端だったので、舞台正面が見えずでタムドクが生まれたときの
チュシンの星が輝くのを見逃したし、各部族の息子が殺されているシーンも全く見えなかった・・・。まあ
それ以外は顔がはっきり見えるしいいんだけどね。
最後のシーンは1回目は見上げて2回目の2階席では、確かにほぼ同じ視線で見ることができた。
何か空中を舞うジャニーズの舞台を思い出した。さすがにジャニーズほど危険ではないが、
結構クレーンは揺れていて乗っている二人は怖いだろうなと思った。
衣装はね、結構、普段着は地味なんだよな。タムドクも。鎧姿がかっこいい!キハもそこまで派手では
ないがひらひらスカートで綺麗な衣装はあった。
歌は、「僕が王なら」が一番印象に残っている。これはおささんのサヨナラ公演「アデュー、マルセイユ」で
おささんとまとぶんが銀橋で歌った歌と同様に友情の歌って感じ。他にもタムドクとキハのデュエット
「希望の瞳」、タムドクは王に目覚めたときの歌「王の目覚め」などいい曲があった。でも今、頭で
流れるのは「らっしゃい、らっしゃい、いらっしゃい」だ(笑)
あと、台詞を歌で言う人(つまりソロで歌)が何人かいた。みつるくんは無かったですけど。
まあ、キャラ的にないと思いますが・・・。いや死んだシーンは歌が上手な人なら歌だったかも。でも
みつるくんだから歌より普通に演技で勝負かなと。

では、そろそろ登場人物ごとに。

タムドク/真飛聖

タムドクも前回まとぶんが演じたトマス同様、宝塚の主人公にはぴったりなのだが、トマス同様毒気が
なくて、ちょっとハマルには魅力が足りない。ビジュアルは良いのですが。だからまとぶんには次は影の
ある人物を演じてほしいと思った。
タムドク自体について言えば、最初は王になることにそんなに執着していないが、父親が病気になって
真相を知ったあたりからちょっとしっかり者になってくる。でもそれで唯一の友を失い、恋人のみになり、
父親に次の王にすると言われてもそれを断って恋人と逃げる。これは失った唯一の友との関係で辞退
したんだろうけど。それがなかったらすんなり王になっていたよね。タムドクは。

キハ/桜乃彩音

あやねちゃん自身がキハに似合っていたと思います。弱々しいだけの役をするよりは。
プルキルの元にいなければ、タムドクと普通に幸せになっただろうに。
その原因を作ったのはサリャン(華形ひかる)だけど!キハは結構主張しているよね。

ヨン・ホゲ/大空祐飛

最初はいい奴だったのに、母親がタムドクに追い詰められて自殺して、その母親が自分に王になれと
言ったから・・・。生まれた日が違ったら、その友情が壊れることは無かったろうに。
ヨン・ホゲは元々軍人?だからか結構鎧姿でいることが多くてかっこよかった。
きりやんにもこういうおいしい2番手の役が回ってこないかな~。

スジニ/愛音羽

男役のみわっちにさせる必要がなく、娘役で十分の役だった。だからと言ってみわっちにはこの役を
させたらいいのではというのが思いつかなかったけど。しいて言えば悪役になるが、ふみかちゃんのやった役。
あとはみわっち用に恋愛部分を含めて出番を増やせば、サリャン、チョロかねえ。
で、スジニの恋愛部分はちょっと不自然に感じた。どこでスジニがタムドクに惹かれたかを描かないと、
タムドクと二人きりのシーンのスジニは違和感を感じ、無くて良いシーンだと思った。

プルキル/壮一帆

挫折専科のイメージのあるえりたん。今回は徹底的に悪役。まあ、結果は世界征服できなかったので、
挫折したといえば、挫折したんだけど、今までの役とは全く違って同情できない悪役だった。路線に
やらせたい該当者がいなれければ専科さんや組長、上級生に回ってくるような役。それをあえて壮くんに
ふったのは小池先生の考えか、劇団の考えかは不明ですが。新公でもまあくんがやったしね。それだけ
インパクトのある役だった。路線がやった悪役と言えばの「バレンシアの熱い花々」のルカノール公爵(悠未ひろ
をちょっと思い出した。ビジュアルは中国人っぽい。ひげとかが。
とにかくビジュアル、役柄含めて思い切りやったな~。えりたん、楽しそうに悪役を演じてると思った。

ヒョンゴ/未涼亜希

ヒョンゴが語り部を務めており、まっつは声もいいし、はっきり話すんで聞きやすいし、適任だ。花組の路線に
堅実な芸風の方がいて良かったなと思う。
ヒョンゴはいつも杖を持っているので、ちょっとお年寄り?っぽいイメージもあるけど、スジニが赤ん坊のときまだ
幼かったので、最高でも30代だよね。

サリャン/華形ひかる

火天会にいてプルキルの手下でキハを火天会に連れて来た人。私にはビジュアルがイマイチでした。
銀髪で後ろで髪を結んでいるのは。まだやっさんの方がいい。服装もイマイチだし。最初は他の火天会士と
同じ赤色の忍者の衣装だったけど(一人だけ頭は隠していなかったが)、それ以後は変な服だった。
で、やっぱり寡黙な役でしゃべっても一言くらい。でもその分立ち回りで活躍。特にリセくん演じるカクダンとの
シーンは良かった。前から薄々感じてはいたが、みつるくん、運動神経良いね。
サリャンの最期のシーンで「志村、後ろ、後ろ」(ドリフ)を思い出した(笑) いや笑うシーンじゃないけど、
サリャン、後ろにプルキルが!と言いたかった。で、その最期でキハを助けてくださいとヨン・ホゲに言って、
ヨン・ホゲに「お前もあの女の虜か」みたいなことを言われてヨン・ホゲから体をそむけて視線を逸らすのは
何かツボです。死んで、ヨン・ホゲの足を掴んでいるんだけど、ヨン・ホゲがそれを振り払うのを見て、銀ちゃん!
ってちょっと思い出した。プルキルに殺されたんで、もっとプルキルにいじめられているのを見たかった気もする。
ただ、サリャンの役はみつるくんの本来の姿とは異なるんだろうなと思った。あんまり合っていなかったかなと思うので。
それでもみつるくんが今までやった大劇場公演の役の中では一番、いい役だったと思います。

チョロ/真野すがた

登場シーンがかっこいい!たばこ吸っていて、やさぐれた感じが。登場から仲間になるまでのシーンをもっと
じっくり見たかった。青龍を胸から取り出してもらって鱗?が取れて本来の自分の顔を見たときのチョロの表情が
良いね。
さっすが、めおちゃん。めおちゃんにこういう役をやらせたら他いにかなうものはいないって感じ。
長い棒?を振り回すのはちょっともたもたした感じだったかな。むずかしいよね。
で、出番が2幕目からの登場、仲間になった後は大して目立つわけでもないのでちょっと不満。