えんため語り部屋

舞台を中心としたエンタ-テイメントについて語っています

花組バウ公演「フィフティ・フィフティ」

7月18日11:00~、7月19日11:00~、7月20日15:00~

待望のみつるくん・めおちゃんのW主演バウ公演を見ました。
1回目見終わった後、失敗したな~と思う。それはネットで、いろんな方たちの
感想を読んで、ストーリーを大まかに(最後の展開など)知ってから見たこと。
これは知らないで見たほうが良かったかなと思いました。だいだい好評だったので、
期待が大きくなりすぎていた。

スカイステージの「ナウオン」で石田先生が「社会派をきどるつもりはないけど」
言っていた様に現在の日本で起こっている社会問題をいろいろとりあげていたわけだ。
でも、舞台はアメリカなのに、その社会問題がものすごく日本を感じさせる社会問題
ばかりなので、違和感を感じた。市町村合併という言葉を聞いたときが特に日本だろ!
と思わざるを得なかった。アメリカでも同様の社会問題があるのかは知りませんが、
社会問題を取り上げるのって舞台の雰囲気をぶち壊す可能性があるので、危険だと
思いました。舞台が日本の田舎とかでは駄目だったのかしら?
あと舞台の流れでも、幕前で邦さん、きらりちゃん、れみちゃんの会話で邦さんの
台詞が説明台詞でそれが長かった。何か、そこまで長くしゃべらなくてもいい話だった
気がする。最後の方での邦さんの台詞に繋がるけどさ、長すぎ。
ベンソン村の助役のレネちゃんに男を村につなぎ止めるのは「メシとカラダ」という
ような台詞を何回も言わせていたのが嫌だった。他の舞台であっても嫌だけど、
宝塚では特に駄目だよ。演じ手も女性なんだから。
要塞の廃墟でのジョナサン(華形ひかる)クララ(白華れみ)のシーンで「母親が自分の
子供を殺した後も側においておくのは~」の下りがちょっと・・・。その理由には
私は納得できなかったから。いいシーンなのにそういう例え方では無くて、
もっと別の方法があるだろう!(怒)
引きこもりのビリー(夕霧らい)に対してのジョナサンの言葉も・・・。
「有名人でもないのにブログを書くのか」というようなことは流せる。別にいいじゃんと思えるので。
コネのところは確かに自分で努力して築いた人脈もあるかもしれないが、親のコネも
あるじゃんか。これは自分で築いた人脈ではなくて、持って生まれたもんじゃん。
まあコネ話は自分はあまり気にならないけどね。
あと、舞台の流れとは関係ない歌とダンスが気になった。第5場A二人の女のシーンは
次のシーンの舞台装置のセット時間の為に仕方ないのかもしれない。第9場A幻想の
カップルのダンスシーンは本編でまだ仲良くなっていないジョナサンとクララが
楽しそうに踊っているのが物凄く違和感だった。宝塚の舞台にありがちなこういうシーンを
まだ私は初見では、幻想とは感じ取れないのだ・・・。もしかしたら石田先生の
意図は違うかもしれないが、最後のフィナーレとか少なかったし、宝塚らしいショーのシーンが
ほぼ無かったので、ファンサービスなのかなと思った。

で先に悪いことを書いたので、ここからは良かったことを書く。
いろんな方のブログでも書かれていたけど
「他人のミスを許そう。自分のミスを許してもらう為に」
比較的、私は他人のミスを許していると思う。というか、気が弱いので、他人がミスしても
責められないもんなー。
「自分のスタンダードを当然と思ってはいけない。他人にとってはそれはスタンダードではない」
というようなこと。

あとは単純な話を。
みつるくんとめおちゃんのコンビ、すっごく良かった!いいコンビネーションをみせてもらったよ。
結構、お互いを殴っていたな。
めおちゃん、コメディ、上手いな。見た目は顔もかっこいいし、スタイルもいいけど、正統派2枚目
よりはやっぱちょっと何か一癖ある役のほうがいい。
ジョナサンとヴィクター(真野すがた)の最後、村を出るシーンは月組の「パリの空よりも高く」を
思い出した。
モーリスさん(悠真倫)、大活躍。だいもんを差し置いて3番手。このひとのことを「や○ざ」と何回も
言っていました。アメリカならギャングかなと思ったんだけど、ここでも日本っぽいと思いました。
千秋楽ではいつも歌えなかった歌を思いっきり歌っていました。ベルばらのお芝居もちょっと
やっていました。
モーリスとキャシーの絡みも面白かった。
そのキャシーの天咲千華さんも中々個性的な役を堂々と演じていて好印象。戦隊物の衣装を着せられて
あれだったが。
ベンチでジャンクフードを食べるジョナサンとヴィクターがかっこよい。
ジョナサン少年(彩城レア)の声としゃべり方がお笑い芸人さんの「もう中学生」っぽいと感じた。
もう少し低い声で話しても良かったのでは。レアちゃんの村人は美少年だったけど。
子役といえば、レベッカ少女のクララ(花蝶しほ)もイマイチだった。服が合っていなかったように思う。
レベッカの菜那くららちゃん自体は子役向きではなかったように思う。
牛のカップル(朝陽みらい、紗愛生ら)はほっぺを赤くしていて可愛かった。
ヒットマンの銀華水ちゃん、おもしろかった。こういう路線の子なの?
ひげもじゃの天真みちるくんも目立つ。ひげもじゃなのに目はキラキラしていた。
この二人同期かー。同期でおもしろいことをやってください。近いうち新公で活躍してください。
煌雅あさひも役が付いていなくても、目立つシーンにはちょこちょこ出ていて最初のヘッドホンの少年とか
あって目についた。たぶん下手の前の席で見たとき、目が合ったと思う!ちえちゃんに似ているようで
でもアーサー独自の雰囲気があるというか。花組90期男役は結構、いい線行くのにスルーされそうな
危うい期ですな。鳳さんに先に新公主演させるほど、90期男役が駄目とは思わないな。
コールマン村長(眉月凰)も村と息子二人の問題を抱えて、大変そうだった。
ヘレン婆さん(邦なつき)もいいお母さんだった。最後は子供が3人になって良かったね。
邦さんは庶民的なお母さんも貴族のお母さんも両方できるよね。次はマロングラッセだ。
ビリーの夕霧らいのビジュアルも良かったな。キャラに合っていて。ビリー、愛おしいな。
「お母さんにほめられたくて」と言うレベッカに共感しているところも。いつの間にか、人気声優に
なっていてびっくり。でもって戦隊アイドルのキャシーと何気にカップルになっていた。手を握っていたのさ。
だいもんくんのカークもおもしろかっこよかった。リーゼントがすごく似合っていました。
ジョナサンとヴィクターが逃亡中に、カークに追いかけられて、ホモカップルの振りをするのだが、
千秋楽ではジョナサンとヴィクターのキスが長くて、困っていました。ジョナサンが乱暴に車のキーを
投げるので、取れなかったりもしていました。ヴィクターのめおちゃんのほうが女役になるんだけど、
ここもめおちゃん、なりきってておもしろかった。彼女、いいっすよ。
クララの白華れみちゃんもかわいかった。クララの前向きさはすごく良かった。コーヒーを入れるシーンと、
その前のヴィクターとの絡みとかおもしろかった。ここでもめおちゃんがおもしろかったわけで。
パメラの華耀きらりちゃんも良かった。実はクララは娘だったんだけど。結局、パメラはヴィクターに
惚れながらも根底ではクララのお父さんのことが好きだったわけか?パメラのシーンで何故、別れることに
したのか?嘘をついていた罪悪感から?そしてヴィクターもパメラに気がありながらも結婚詐欺師なのに、
逆に女に騙されていた事を知り、気持ちが引いたってこと?ヴィクターはその前に聖書を読みまくっていたから
やっぱり騙されていたことがきっかけで、気持ちに変化が起こったってことかな?
クララのお父さんがモーリスさんだった!これを知って見ちゃったからこれは知らない方が良かったなと思った。
で、このモーリスさんも何故かやーさんをやめて、改心することになってベンソン村にやってきたしな。
それをジョナサンとヴィクターは知らなかったもんね。
ビリーの部屋でヴィクター、ジョナサン、それぞれの親に対する気持ちは切なかった。ヴィクターも
ジョナサンもいいお母さんができた良かったな~。
みつるくんのジョナサンはちょっとスネたキャラなとろこが良かった。