えんため語り部屋

舞台を中心としたエンタ-テイメントについて語っています

花組大劇場公演「虞美人」3月13日(土)11:00~ その1

当日券にて観ました。前方、センターブロック。通常、取れない席で見ることができて良かったです。

最後まで、退屈せずに見れたので良かったです。いろんな方に台詞もありました。なので、はっちさん
以外の上級生は出番が少なく感じたし、みつるくん、めおちゃん、まあくんもその他の生徒とそんなに
変わらない出番だと思いました。

戦闘時の衣装は楚軍が青色、漢軍が赤色、ついでに秦軍が緑色だったので、「太王四神記」っぽくて
仕方がありませんでした。とある場面では項羽がタムドクっぽく感じたし。昔の中国と韓国物なので、
やはり似てしまうのだと感じました。
闘いのシーンで旗を持っての群舞は楚軍の旗を持っている人たちが明らかに背が低かったよ~。
娘役さんも総動員の楚軍、漢軍です。
鎧姿ですが、みわっちとみつるくんは背の高いめおちゃんや輝良まさとさんの近くにいると、
見劣りします。やっぱり背が高いほうが似合うかな。あと、みわっち、みつるくんは桃娘役のだいもん
とのシーンもあるのですが、ほとんど同じ背の高さだったので、何かしっくり来なかったです。

最後のシーンは悲しいのですが、涙を流すことは無かったです。
時々、突っ込みたくなるシーンとかがあったからかな。

フィナーレのロケットで双眼鏡で見なくても柚香光さんが分かってしまった。顔が特徴的です。
どセンターでは無かったのですが、どセンターの隣くらいの位置で踊っていました。

登場人物ごとに語ろうと思います。

項羽真飛聖
人の意見を聞かなかったので、自滅したという感じです。虞美人に接するときみたいに、部下の男たちに
接しないさいと言われて、では逆に虞美人に接するときは男たちに接するようにしましょうと言って、
ガオーと言出だしたときのキャラは項羽じゃないって思いました。

虞美人/桜乃彩音
最後に良い役を貰えて良かったですね。ベルばら外伝のマイナス分をゼロくらいにはしたと思います。

劉邦壮一帆
さすが、「オグリ!」で組んだだけのことはあるのか、劉邦のキャラ設定が壮さんに上手くはまって
いたと思います。見ていて、トップになったら面白いのではないかとふと思いました。
へたれですが、周りが寄ってきて、盛り上げてくれるような人物です。項羽と和睦した後、周りの人
たちが、今こそ項羽を討つときですと言い出す。その事に関して、悩んで出した結論は切なかったですね。
本人は項羽に対して友情という感情を持っていたので。

韓信/愛音羽
思っていたより出番が少なくて、見せ場はあるのだけど、イマイチ、印象に残らなかった。1幕目は
股くぐりの場面と楚軍が寒さで苦しんでいるシーンでしか喋っていないし、2幕目は桃娘(望海風斗)に
告白して歌うシーンがあるけど、それ以外は最後に出てきたくらいで間がどうだったか?あんまり
覚えていないです。木村先生にはもっと韓信を上手く使ってほしかったですね。
あとスチール写真が壮さんと並んでいるのですが、何かポスターのメンバーは違うときに撮影した
せいか、みわっちの方に違和感を感じました。壮さんの眉毛が細いし、メイクも明らかに違うよね。

張良/未涼亜希
こちらの張良のほうが韓信より印象に残る。軍師なので、作戦を話すので、台詞が多いし、使者に
なって自ら行動しているし。苑増(夏美よう)との関係もあったりして。
でも、ちょっと残念なのは最後の辺りでちょっと悪い人に見えたことかな。項羽側から見るように
演出されているからか?作戦が何か、勝つ為には手段は選ばない風というか。司馬遼太郎さんの本では
そういう風に感じなかったので、何か印象が違うと感じました。
まっつは話し方とかすごく良くて、いい仕事をしてますなあと思う。今回のこの張良ははまっていました。
珍しく、スチール写真も同じページに載っている4人の中では一番、良かったです。

苑増/夏美よう
白髪姿です。張良に先駆けて韓信を、項羽側に引き寄せるのですが、上手く生かせませんでした。
項羽のことも上手く操縦できなかったという印象。
苑増の最期のシーンは良いシーンではないですか。馬一頭のおんぼろ馬車に乗って、張良が気を使って
新しい馬車に乗ってくださいと言うのにも関わらず、それを拒否して亡くなります。セリが下がっていく
のですよ!さすが、組長!

桃娘/望海風斗
これは娘役さんがやって良かった役です。男役がやる必要性をあまり感じませんでした。次期トップ
娘役が組内にいたら、その人にさせたのでは無いかなと思うくらい良い役でした。既に書いたけど、
並ぶ相手がみわっちということもあったし、身長がだいもんより低い娘役さんがやっぱり良かったと思う。
だいもんくんは声が普通に女の子だったので、びっくりでした。声は可愛かったです。
呂(花野じゅりあ)の提案で虞美人の元に行った割には、呂との再会のシーンではあんまり情報を
伝えていたようには思えなかったので、何をしていたんだとも思います。韓信を見つめていた?
あと、衛布(華形ひかる)ともちょっとあるのですが、それは衛布のところで語ろうと思います。

紅林(桜一花)と宋義(悠真倫)
紅林が宋義の周りを歌い踊るシーンは、これ、必要か?と思いましたが、後々、紅林が出てくるので、
必要だったみたいです。項羽は無意識に人の恨みを買っています。桃娘といい、紅林といい。
紅林は宋義の稚児で7歳の役でそれを研11の一花ちゃんが演じていて、それを喜んでいるまりんさん
という風に見るとかなりシュールな場面に感じてしまいます。背が小さいというだけで一花ちゃんに
させたのなら、それは間違っている。研1~3くらいの娘役さんにさせて良かったよ。それこそ売り出
し予定の実咲さんとかにさ。
でも、一花ちゃんに他にさせる役は無いよね。呂はじゅりあちゃんだし・・・。
木村先生、プロデューサーさんもちょっと罪悪感があったのかエトワールは一花ちゃんでした。

呂/花野じゅりあ
太王四神記」から悪女の役がじゅりあちゃんに振られていますね。今回は最後まで出番があって、
目立つ役でした。最初から最後まで出ていたよね。歌も少し歌っていましたが、上手く歌っていました。

戚/白華れみ
劉邦項羽に惨敗して一番、つらいときに現れた女性です。一場面でしか台詞がありません。最後の
シーンで劉邦と反対側の花道にいたかな?
でも、劉邦が苦しんでいるときに、そういう苦しみを歌った後直ぐに都合よく出てきたのがちょっと
納得がいかないですけどね。え、もう救われるの?という感じで。
れみちゃんの戚は可愛かったです。

衛布/華形ひかる
英布/黥布のことだと思っていましたが、歌劇の座談会で架空の人物と言われていたので、違う人
ということで見ました。悪い人でしたが、あんまり項羽と劉邦に直接、影響があったわけではないので、
イマイチな感じでした。項羽とは最初に関わりますが、後は項羽の前では普通の部下を装っていただで、
項羽の知らないところで桃娘に刺されて死んでしまいました・・・。あっけない最期でした。2幕の始め
頃だったので、ええ、もう出番が無いの?と思いましたが、一応、あと1回出てきます。
桃娘を項羽と虞美人のところに連れて来たときに、桃娘に「敵を討ちたくないのか!」と言った後、
すかさず、桃娘に無理やり口付けをします。その後も、桃娘のことを辱めたそうです(桃娘談)。
口付けのシーンは(虞美人と項羽が口付けと言っているので今回は口付けと表現します)、
「アデュー、マルセイユ」以来ですな。意外なところが見所でした・・・。
ちなみに今回のみつるくんのビジュアルは私の好みではありませんでした。おでこを出さない方がいいのだ。
サリャンといい、アジア物は鬼門かな。日本物のオグリは良かったのにな。

王媼/梨花ますみ
居酒屋の女主人ですが、衛布に雇われて民衆の様子を探っています。たまたま桃娘がそこで働いていて
呂との会話を聞いて、衛布に伝えます。この役もわざわざ専科さんに出てもらった割にはそんなに出番が
あるわけではありませんでした。衛布が死ぬ場面にいたのですが、死んだ後はだたの居酒屋の女主人として
過ごしたのでしょうか? いっそのこと、この役を一花ちゃんにして、衛布とはスパイ行為だけでなく、
男女の関係もある風な役にしても良かったのでは?と帰りの新幹線の中で思いました。まあ余計な設定かも
しれませんが、桃娘のこともあるのでそういう色気があっても面白かったかなと思いました。
でもみとさんが久しぶりに花組に出てくれて嬉しかったです。フィナーレの階段降りではっちさんと一緒に
降りてきたのも懐かしかったです。違和感が無かったです。

季布/真野すがた
季布は項羽の最後の味方二十数名の内の一人です。鎧姿とか格好良くて、台詞も所々あるのですが、
インパクトのある役では無かったです。最後の項羽との二人だけのシーンが見せ場かな。あとは楚軍が
寒さで苦しんでいる場面など。

子期/朝夏まなと
虞美人の兄で、ピンポイントで出てくる役でした。なので、まあくんは他の場面では兵士の役で出ていました。
優しい兄で、あんまり政治とか軍事ごとには苦手そうな感じでした。項羽側の使者として、劉邦の所に
やってくる場面がちょっと印象に残るけど、でも本当に出番が少ないです。

殷通、呂馬童/扇めぐむ
殷通は直ぐ殺されるのですが、例え少しの時間でもたった一人で舞台に立っていたのがすごいなと
思いました。呂馬童も本当に最後に出てくる役で、間はいろいろ兵士の役をやっていました。
呂馬童は項羽の首を狙う役で項羽と同じ楚人ということで、項羽はこの呂馬童に自分の首をやろうと
していました。

項梁、王翳/紫峰七海
項梁は一場面だけで、いつの間にか死んでいました。王翳は呂馬童と同じシーンで出てきたのですが、
あまりにも悪役顔だったので、え?と思ってしまった。悪役風ではなくてもいいのではと思ったからです。
でも帰りの新幹線の中で司馬遼太郎さんの「項羽と劉邦」を読み終えたとき、あのような顔でも良かったのか
と思い直しました。項羽の首に懸賞金が掛かっていて皆、項羽の首に必死だったんだということが分かった
からです。

続きは次の記事に書きます。

4/3 張良を長良、季布を希布と記載しているのに気づいて修正しました。