えんため語り部屋

舞台を中心としたエンタ-テイメントについて語っています

月組大劇場公演「スカーレットピンパーネル」

5月8日(土)11:00~1階後方、15:00~立ち見
ショーヴラン:龍真咲
5月15日(土)11:00~2階前方 5月16日(日)15:00~1階サイド
ショーヴラン:明日海りお
6月6日(日)11:30~2階A席 東京宝塚劇場
ショーヴラン:龍真咲
 
東宝に行く前に、宝塚で見た感想を書いておきたかったのですが、結局できなかったので、
まとめて書きます。
 
宝塚では4回も見てしまったのですが、土日とは言え、どの回も立ち見が出ていました。
オリジナルだとムラの土日でも客席が埋まらないことがあるのに、さすが、海外ミュージカルは
人気があるんだなと実感。ストーリー自体ははたいしたことない作品だと思うのですが、
やはり音楽が多くの人を魅了しているのでしょうか? 宝塚のオリジナルと海外ミュージカルの違いは
音楽になっちゃうのでしょうか・・・。
私は宝塚オリジナル、海外ミュージカルでそんなに意識は変わらないつもりですが、
海外ミュージカルはショーが少ないのが残念という感じでしょうか。でもこの2年の内、再演を含めて
宝塚オリジナルで1本物が4本ありました。太王四神記太王四神記Ⅱ、カサブランカ、虞美人。
宝塚オリジナルはできるだけ1幕物にして、ショーをつけてほしいです。太王四神記のショーは良かったですが。
 
さて前置きが長くなりましたが、感想を。
 
星組公演の印象からあんまり期待していなかったのですが、意外と楽しめました。
それはやはり主演が霧矢さんだからでしょうね。
と、書きつつ、初演の感想を読んだら、「スカピン、おもしろかったので、再演あるといいな。」
と書いていました・・・。何だ、初演も楽しんでいたのか。だけど、何で、こうも印象が
変わっていたのだろう。1回しか見ていなくて、記憶が曖昧になってたのかな。
でも今回の方が楽しめた理由は、主演が好きな生徒さんという以外にもいろいろな要素があります。
まず、ショーヴランの最後について既に知っているので、ショーヴランの最後にショックが無く、
それ前提で見るので、途中、ショーヴランに突っ込みながら見れる。
それから、スカーレットピンパーネル団が全員、顔と名前(役名じゃなくて芸名ね)が一致する方ばかり
だった。星組のときはしいちゃんと涼さん、和さんしか分かっていなかった。月組生もその前の
公演(ハムレット中日劇場公演)でもりえちゃんとマギー以外のメンバーをちゃんと認識できていた
ことが大きいでしょうが。その前のあさこさんのサヨナラ公演ではどこにいたのかさえ不明なので・・・。
そういう意味では意外とスカピンって役があるんだと感じました。よっぽど正塚先生の作品より
印象に残る役が多かったです。
 
そう、印象に残った役など、順不同に語ってみます。星組版からはほとんど、覚えて
いなかった役が多いです。
ロベスピエール越乃リュウ 
革命後の新しい支配者だが、貴族を処刑していったが、それもやりすぎて、市民からは反発も大きく
なって来ているという役所。意外と、おいしい役。目立つ。花組で上演する際は、みつるくんにやって
ほしいと思ったくらい。でも路線に振るならまっつが適任かな。
ロベスピエールで面白くて好きなシーンは、市民の反発が大きくなっているときに、イギリスから戻って
きたマルグリットに劇場でロベスピエールや革命を賛美する歌を歌わせる計画を立てて、グラパンと
二人になってから歌っているときに二人がいたところの床にあった四角の照明が消えて、ちょっと悔しがって
後ろに下がって、後ろの照明に移っていった場面。
ジェサップ/彩央寿音
パーシーの執事。めっちゃ、いい味を出している。ジェサップで一番好きなシーンはやはり、スカピン団が
ショーヴランたちの目をくらませる為に、馬鹿な貴族を装う一環として、派手な衣装に着替えるシーン。
スカピン団につられて踊ろうとするも、同じように踊れなかったり、我に返ったときとかがおもしろい。
他に、新婚早々、パーシーが旅行に出て、戻って来たとき、マルグリットが変わってしまった夫に戸惑い、
悩む歌を歌うシーンで、マルグリットにお茶を出そうとするも、マルグリットが熱唱している姿、もとい、
悩んでいる姿を見て、お茶を出すのを止めるシーン。ここはジェサップだけが悲しみ悩んでいるマルグリット
を見ているのが何だか、ジーンときます。
ドゥトゥルネー伯爵/一色瑠加、ルイ・シャルル/愛希れいか
ドゥトゥルネー伯爵はフランスの貴族で、市民たちから恨まれ、処刑されやすい状況になっている貴族たちを
スカピン団と協力してイギリスへ脱出させようとさせる人。ルイ・シャルルはルイ16世マリー・アントワネット
の息子。
この二人は一緒に行動するようになってから最後のシーンまでで2ショットが多いのだが、親子っぽく見えて
微笑ましくて良い。
ドゥトゥルネー伯爵は拷問されて、アルマンの居場所を教えちまうけどさ。
ルイ・シャルルは歌が下手なんだか上手いんだか、良く分からない子供っぽい歌い方の「ひとかけらの勇気」が
良いです。あと、可愛らしい。でも男役さんなんだよね、大丈夫かな。
靴屋のシモン/華央あみり、その妻ジャンヌ/美鳳あや
シモンはロベスピエールの熱心な信者で、ルイ・シャルルを引き取って監視している。シモンはジャンヌの
みっぽーさんが上手いので、姉さん女房に見える。けど、華央さん、メイクするとイケ面ですね。
ジャンヌのみっぽーさんはミーマイでも似たような役でしたが、台詞のしゃべり方が下級層の市民の女を
ちゃんと表現していて、いい味を出しています。アクセントになっています。
ピポー軍曹/綾月せり
貴族が逃げないように監視しているはずが上手くいっていない人。スカピン団にやられっぱなし。お腹が
出ています。綾月さんは、今回、初めて認識しました。まさおくんの同期ですね。
メルシエ/美翔かずき、クーポー/響れおな
ショーヴランの部下。星組版では、ショーヴラン側の人たちはさっぱり追えなかったのですが、今回は
この二人はちゃんと認識しましたよ。面白かったのは、って面白シーンですか!まあ、緊張と緩和で言ったら
緩和担当なので。面白かったのは、ショーブランがマルグリットに「俺のことを愛したことが無かったのか」
と言って、マルグリットが「ええ」と即答したときのこの二人の対応。上司の過去のこととは言え、あっさり
女性から拒否されているのを部下として触れないようにそっと、外を向いたのが良い。
あと、メルシエが、最後ショーブランがパーシーにやられたとき、マルグリットを離したが、仲間が戻ってきて
形成逆転したとき、すかさず、マルグリットを再度捕まえるのが何か、良い。
プリンス・オブ・ウェールズ/桐生園加
イギリスのプリンスでパーシーとは仲が良く、フランスへの渡航回数が多いパーシーをスカーレットピンパーネル
と疑っている。毎回、アドリブが楽しかったです。プリンスもいいアクセントになっていました。
シュザンヌ/彩星りおん
ドゥトゥルネー伯爵の娘でフランスからイギリスへ逃亡。マルグリットとは確か同級生だった。イギリスへ
来て、アンドリューと恋仲になり、意外と目立つ役でした。
マリー・グロショルツ/憧花ゆりの
アルマンの恋人で、マルグリットとも友人。マルグリットと友人なら、アルマンより年上だよな~。「私が監視
しますわ」という台詞からもろに年上を感じました。年上の恋人は悪くない。アルマンにはお似合い。
アントニー・デュハースト/青樹泉、アンドリュー・フォークス/星条海斗
スカピン団に最初から参加しているパーシーの仲間。貴族。この二人がやはりスカピン団の中では活躍して
いました。洗濯女に扮しているシーンが面白くて良かった。マギーのおばちゃん声おもしろい。
あと、アンドリューはシュザンヌと出会うまではスカピン団の中で一人だけ、恋人がいなかったのかと思うと、
恋人ができて良かったねと思ったりもします。
この二人がきりやんと対等な仲間を演じていたのも、感慨深かったです。スカピン団を引っ張っている姿は
ああ、上級生だなと感じたものです。
その他のスカーレットピンパーネル団
ジーの光月るうくんは、もりえちゃんの隣に並ぶことが多くて、スタイルが悪く見えてしまったのが残念。
ファーレイの紫門ゆりやさん は遊び人の貴族と言われたときに、納得がいく雰囲気を出していました。
他は、宇月楓、煌月爽矢、珠城りょう。でもあんまり語れない・・・。スカピン団は区別がついただけで、
私の中では十分です。
アルマン/龍真咲、明日海りお
アルマンって、へたれだよねー。恋人には真っ先にスカピン団であることを打ち明けるし、2回くらいの鞭で
気絶するし。なので、「今までやってきたことを思えば、ショーヴランは然るべき処遇を受けるべき」という
アルマンの台詞に対して、お前が言うな!と思ってしまう。いや、そんなに悪くないのだが、何かアルマンには
言われたくはないみたいな。
みりおくんのアルマンは想像通り。まさおくんは、似合わないだろうと思っていましたが、意外と似合って
いました。
 
ここからは主要役について
ショーヴラン/龍真咲、明日海りお
まさおくんは、宝塚で見たとき、声が不調でしたが、東宝ではかなり復活していました。声が不調のときは
歌の張り上げが足りなかったですが、掠れ声は台詞のときはかっこよく感じました。
みりおくんは、髭をつけていました。そのことをパーシーにネタにされていました。チャップリンネタです。
私は甘いほうかもしれませんが、二人とも、演技自体は悪く無かったと思います。きりやんとの学年差が
出ていたらと不安もあったのですが、そんなことは無かったと感じています。
ショーヴラン自体については、星組版で途中までかっこよかったのに、最後がかっこ悪くて、残念な役だと
思っていたのですが、今回はそういう役として、見たらかっこ悪いとかは思わなくなりました。でも、これは
まさおくんとみりおくんがやったからかも・・・。今、柚希さんのショーヴランを見たら、どう感じるだろう?
マルグリット・サン・ジュスト蒼乃夕妃
一番最初に見たとき、一幕の歌に対して、もっと頑張れと感じましたが、演技は良かったと思います。
日を追うごとに歌も良くなっていったと思います。パーシーと知らないので、グラパンに対する態度で
笑いを誘っていました。
きりやんとはいいコンビです。
パーシー・ブレイクニー/霧矢大夢
きりやんも最初に見たとき、歌声がちょっとかすれている気がしました。あんまり伸びやかではなかったような。
でも、次の週、東宝では良くなっていました。きりやんの演じるパーシーは良かったです。役に合っていたと
思います。グラパンは最初に見たときはびっくりしましたが、これも良かったです。ちゃんとパーシーから
化けていました。
衣装が貴族の中でパーシーだけがスターブーツでした。他のスカピン団は膝くらいヒラヒラのある衣装
だったのに。でもあんまり違和感は無かったです。
 
もう少し続きますが、文字制限をオーバーしたので、次の記事に記載します。