えんため語り部屋

舞台を中心としたエンタ-テイメントについて語っています

宙組ドラマシティ公演「翼ある人びと―ブラームスとクララ・シューマン―」

今年の作品です。今年も結構、観ていますが、感想が書けていません。もう、リアルタイムで
感想を書くのはできないかも・・・。
 
2月16日(日)11:00~
 
良い作品でした。
まあくん、心優しい青年の役でした。ブラームスは一生独身だったんだな。
とりあえず、この時代の音楽家たちがベートーヴェンを意識していた事が
演出として強調されていた。
 
クララ・シューマン(伶美うらら)は女性でありながら、ピアニストとして
生計を立てるだけの才能がある人。伶美さんはすごく良かった。まあくんより
年上の役でしたが、できていました。トップ娘役になっても違和感無い。
でも、次に空く花組トップ娘役には身長的に無理かなあ。宙か星かな。
 
緒月くんのロベルト・シューマンは優しい役。イイナー。優しい雰囲気の役は
銀河英雄伝説のヤン以来かな?シューマン自体は晩年は、評価されず、病気になって
しまって残念だった。
 
澄輝さやとくんのヨーゼフという役も良かった。どっちつかずな放浪
楽家かもしれないが、人の才能を見抜く力は有り、やはり良い人だった。
 
すみれ乃さんはクララのピアノの生徒ルイーゼ役でまあくんブラームスに恋する人。
最初と最後はおばあちゃんで登場。ちゃんとおばあちゃんの演技も出来ていた。
ルイーゼはシューマンブラームスはウララを愛しているんじゃないかと言って
しまい、その直後にシューマンが川に飛び込んだので、責任を感じる。ブラームスには
失恋し、田舎で結婚した。
 
愛月ひかるが演じたフランツ・リストシューマンブラームスとは反対に
ベートーヴェンとは違う音楽を目指し、シューマン達とは対立する人。
その昔、シューマンとはクララを巡って恋のライバルでもあったそうで、
ということは、ブラームスまあくんより年上の設定か。
鼻につく嫌味な人なのだが、シューマン入院後は、彼の曲を演奏会で弾いてくれた
ちょっといい人でもあった。
 
私注目の春瀬央季くんはリヒャルト・ワーグナー。パリから亡命してお金持ちの
ご婦人の愛人となり、作曲活動を続ける。この人もベートーヴェンとは
違うものを目指して、オペラを作る。
それにしても、春瀬くんが長台詞を話しているのを聞いたのは初めてだ。まだまだ
台詞回しが上手いとは言えないので、頑張れ! あとはスタイルは良いから、
お化粧を頑張れ。
 
ベートーヴェン?凛城きらさんは、もっと老けたベートーヴェンにしたら
もっと貫禄が出て良かったかなと思う。劇中で、皆がベートーヴェンは偉大なる
楽家と言っていたので、もっと重厚があっても良かったかなと思う。
 
ユリウス・美月悠さんはヨーゼフ、ルイーゼの友達で台詞も多く、結構、印象に
残る役でした。
 
純矢ちとせさん演じるは音楽のわかる伯爵夫人。要所、要所で歌っていたが、
上手かったです。
 
こうやって書いていくと、悪人が出てこない作品だった。
 
まあくんは宙組に行って、本当に魅力が増したと思う。新公時代は、何で
こんなに推されるんだろうと思っていたけど、開花し始めている。やっぱり
花組時代、もっと本公演で使っておくべきだったと思う。
 
史実が元にある作品ですが、上田先生の全くのオリジナル作品がどうなるか
楽しみだ。
でも、最近の作品は全くのオリジナルがほぼ無いからな。原作があったり、
歴史上の人物だったり。年間公演が増えると、やっぱり全くのオリジナルを
生み出し続けるのは大変だろうなあ。
 
あと、ここ最近のバウ、ドラマシティの公演で主演者より上級生の2番手の作品が
多いな。主演者が下級生であることも影響しているかもしれないけど。
あと、年上のヒロインも多いような。