えんため語り部屋

舞台を中心としたエンタ-テイメントについて語っています

「NINAGAWA十二夜」6月17日昼公演 博多座

まず菊之助さんと菊五郎さんについて。
菊之助さん、顔はけっこう好きな顔だ。いい男だ。それだけです。すみません。
菊五郎さんは、寺島しのぶさんが結婚したときの会見で、本当に嬉しそうだったのが
印象的だ。娘さんには色々な恋の噂があったので、たぶん随分、心配してたんだろうな~と思う。
姉が結婚したので、次は菊之助だ!と思ってらっしゃるかも。

席は3階席のR席で、舞台が見切れていた。やっぱり再度は座りたくないですね~。
でも先行で取ったから選べなかったのよね~。

さて舞台ですが、演出が蜷川幸雄さんです。同じ作家のシェークスピアの「間違いの喜劇」でも
使用していた鏡を今回の舞台でも使用されていました。「間違いの喜劇」で既に見ているので、
違うセットが見たかった。後から、両作品とも双子が主役の話だから鏡を使ったんだと気付いたけど、
納得はしてない。

この演目は菊之助の早替りも目玉のひとつだが、父の菊五郎さんも早替りがあると知らないで
見たので、ちょっと息子に対抗しての早替り?と思ってしまった。自分から言い出したのだろうか、
それとも蜷川さんが言い出したのだろうか、ちょっと気になったのだ。どちらの役もおいしい役だったな~。
織笛姫が声を聴いた瞬間、老けてると感じてしまった。女声ではあったが、若い娘の声ではなかった。
それが残念。確かに演じられている役者さんは若くはなかった。最後主膳之助と結婚するんだから、
琵琶姫と同じくらいの年齢の筈。間違っても随分年上ではないと思うので、織笛姫は若い声が
出せる人が良かったと思う。ブスという設定なら良かったかもしれないが、美人という設定なので、
声も考慮してほしかった。
見た目は歌舞伎ですし、特に3階席で遠めだったので、気にはならなかったけど。
菊之助の琵琶姫は男に扮しているシーンがほとんどだったのだ。つまりは男が女役を演じて
その上で男のふりをするという構造だが、なかなか良かったと思います。たまに女のしぐさになって、
しまったというような演技とかちゃんと見えました。主膳之助の衣装が何か妙に目立つ色使いで
した。お坊っちゃんという感じ。

ストーリー上納得いかなかったのは、織笛姫と主膳之助が会って間もないのに、結婚を決めたこと。
織笛姫は元々琵琶姫扮する獅子丸に恋をしていたので、見た目が同じ主膳之助に好意を
持つのは許そう。でも納得していない、中身は違う人なんだから。納得できないのは主膳之助が何故、
直ぐに織笛姫を好きになったのか。織笛姫がどんな人かも知らないくせにと思うのだ。美人だったからと
いう理由は薄っぺらいと感じるし。でもまあ、お芝居だからいいのかな。このカップルは所詮、
琵琶姫と左大臣の恋模様と織笛姫と獅子丸の恋模様に比べたら比重が小さいわけだからなと
思うことにした。