えんため語り部屋

舞台を中心としたエンタ-テイメントについて語っています

ミュージカル「オグリ!~小栗判官物語より~」5月9日14:30~、5月10日14:30~

席は2回とも前の方で端とセンターでした。1回目見たとき、お隣のご夫婦が「○○中学(地元の中学校)
剣道部様」と書かれたチケット封筒を持っていらっしゃった。やっぱり日本物だから剣道部?
それとも壮くんの母校の中学だったのかしら?確か剣道をやっていたんだよね?

さて幕が開いて、まずインパクトがあったのが、巨大な馬のセット!横からと正面から見れて
良かったです。(笑)で、そのお馬さん、途中、涙も流したんだぜ!それにちょっと見たいと思っていた後姿も
見れた。
でも、馬だけではない、巨大な手も2種類、出てきた。その手のひらで見つめ合う小栗と照手姫。
違和感があってしょうが無かった。
鹿毛を乗り回すのを表すのに、 日本伝統のおもちゃの仕掛けを使っていたが、それはさすがに
ちゃちかった。そこのシーンだけはこの舞台に入り込めなかった。小さい馬が仕掛けを上っていく様は
巨大な馬と対比されていてより小さく感じたし、絵が手抜きというかリアルではなかったし。
でも都の人たちはリアクションが大きかったけど。
あと小栗と照手姫の小さい頃が人形だったんだが、顔がかわいくなかった。2回目のときは
後藤左衛門を見ていて照手姫は見逃しちゃった。雪組「忘れ雪」のクロスを思い出したよ。
小栗が父の矢を受けるとき、1回目と2回目では反応が違っていて1回目ではなかった拍手や歓声が
2回目ではあった。
2回目のほうがお客さんの反応が大きかった。

さて、そろそろ登場人物について。今回見て思ったのは全体的に日本物のメイクって男役はかっこよくなるのに
娘役はいまいちだなと思った。月組の時はどうだったかな?確かにあさこさんやきりやんとかはかっこよかった
けど、しずくちゃんとかあいあいってどうだったかな?日本物のメイクは娘役のほうが難しいのかな?と思った。

壮一帆小栗判官
見た目はかっこよかった。衣装も似合っていたし。あと歌が「Red Hot Sea」の実況CDを聞いてイマイチかな?と
思っていたんだけど、今回はすごく良かったと思う。
ただ、小栗自体はあんまり好きにはなれないね。傲慢だから。でも教養があるから手紙で照手姫は惚れたんだよね。
でも小栗の性格を差し引いても今回の壮くんはかっこよかった!益々、応援したい人になったよ。
私の中できりやんとみつるくんの次に気になるジェンヌさんたちから一歩抜け出そうな感じ。
トップになってほしいな。

野々すみ花/照手姫
美人さんではなかったが、可愛らしかった。漁師に囲まれたときの「あ~れ~」って台詞が漫画っぽくてツボ。
姫だけど、芯の強い方でただのお姫様ではなくて好感が持てた。
小栗と再会するときに、客席の通路で芝居をしていたんだけど、私は比較的、近くだったけど、角度が悪くて
見えなかったので、やっぱり舞台で芝居をさせてほしかった。せめて階段のところとか。

華形ひかる/後藤左衛門、樵など
今回は役的には2番手という感じではなかったけれども、後藤左衛門を見て芝居巧者だなと思った。贔屓目が
あるかもしれないがみつるくんてやっぱり芝居は上手いと思う。正直、今回のみつるくんはスターという感じは
無かったけど、脇で芝居を締めることができる人だと思ったので、路線から落ちても芝居面から宝塚に残れそうと思った。
後藤左衛門の軽妙な台詞回しとか扇の使い方とか、上手かった。でも考えてみれば演者の中では上級生だし、
下級生の見本になる立場だもんね。
樵も良かった。上からの登場で。ちょこっと歌ってました。普通でした。今のみつるくんの歌の実力はどんなもの
かもっと聞きたいような、聞きたくないような。次のバウでは歌あるかな?今回の「オグリ!」はミュージカル
だけど、次のバウは、バウ・プレイなので、お芝居に重点が置かれているのかな?と。

萬あきら/横山(照手姫の父)、閻魔大王
横山は勝手に婿入りをしてきた小栗を憎む照手姫の父親。小栗を殺したとき杯の酒を小栗に掛けた行動が印象的です。
閻魔大王はちょっと行動がお茶目だったような気がする。判を押すときとか。

語り部/藤京子
ナウオンで一番、台詞が多いと言われていたが、見ていたときは、そんなに長い台詞とは感じ無くてたまに
出てきてはちょっと語るみたいに感じた。でも良く見ると、さっきまで上手にいたのにちょっとして下手から
出てきたりしていたから結構、大変かもと思ってみていた。たぶん、舞台裏は走りまではしなくても早歩きだったのかなと。
藤さん自体は「おとめ」の印象とは全く違って細めでした。

悠真倫/大納言(小栗の父)、藤沢のお上人など
大納言夫妻はしっとりした感じでして、まりんさんのいつもの面白い感じは無くて、こんな役も似合うと思いました。
お上人は大納言とは声も違っていて面白い雰囲気が出ていました。

紫峰七海/三郎(照手姫の兄)、小栗の替え玉など
三郎はこのところ続いている悪役で、見ていて私がニヤリとしてしまう役。ふみかちゃんの悪役邁進は面白な~と
思いながら見ています。最後、意味深に出てきたかと思いきや「逃げよ」と完璧に小栗に白旗を上げて、
その言い方が面白かった。
小栗の替え玉は小栗が地獄?から戻されてきたときで、すごく気味悪かった。白装束に顔が長い髪で覆われて
見えないし、動きも動物みたいな動きでとにかく怖い。

花野じゅりあ/大蛇、よろず屋主人の妻など
大蛇はきれいだった。1回目は端のほうだったので、蛇の尻尾のほうが見えなかったんだけど、センターから
見たとき頭だけでなく、尻尾もちゃんとあったんだと分かった。
よろず屋主人の妻はすごく良かったよ。マメちゃんの主人とお似合いの夫婦で、ちょっと意地悪で強欲な
ところとか出ていて良かった。

初姫さあや/大納言の妻(小栗の母)など
この方も面白い役が上手いので、それを期待していたが、今回の大納言の妻はしっとりしていて優しい母親に
なっていて、こういう役もきちんとできる人なのだなと思った。でも面白い役を期待してしまう。

日向燦/よろず屋主人、毘沙門天、日光大明神など
毘沙門天のビジュアルがかっこよかった。鎧が「太王四神記」の鎧と似ていたのでイルスを思い出したよ。
よろず屋主人は、よく見るマメちゃんの笑いを取れる役でこれまた良かった。見た目の怪しい感じが出ていて
衣装に負けていなかった。客いじりも上手かった。
かっこよくも面白くもなれるマメちゃん、大劇場でも活躍してほしいものだ。次のバウにいないのが残念だわ。

愛純もえり/姥、見る目童子など
今回、初めて認識しました。調べてみると「舞姫」でナインと歌っていた人だね。
前方で見たので、姥はさすがに若さが見えたけど、この姥も難癖あるキャラだった。おじいさんが照手姫を連れて
来たのがそんなに嫌だったのかと。
見る目童子はめっちゃインパクト大。どんだけ目があるんだ。閻魔大王の家来も動きと見た目にインパクトが
あったが、こちらの方が一番目立っていました。プログラムのスチールは姥だったけど、舞台のフィナーレは
見る目童子で出てきていました。

月央和沙/太夫、御坊など
太夫は歩き方がよぼよぼ過ぎる。転んじゃうのでは?と心配になるほど。まだまだ年寄り演技に不慣れな感じだった。
でもインパクトはありました。よっち、花組88期男役の中でまだスチール入りしていなのでつい応援してしまうな。

ここからはざっくばらんに。
横山グループの次郎(嶺乃一真)、太郎(煌雅あさひ)、鬼王(浦輝ひろと)、鬼次(彩城レア)は三郎が
目立っていてそんなに印象に残っていない。アーサーは最初の歌い出しの印象があり、レアちゃんは小姓の役がかわいくて良かった。
シックス侍(瀬戸かずや、輝良まさと、真瀬はるか、銀華水、日高大地、大河凛)は注目したい真瀬さんと
あと日高くんが印象に残っていない、あんまり見ていなかったのよ。瀬戸さんは家来の髪型が長くしていて
かっこよかった。ハマはいつものハマでやっぱり背が高くて、顔に特徴あるので、目立つ。銀華さんも気に
なっていて、やせれば顔がほっそりすればかっこよくなるんじゃないかと思っていて今回注目してみたけど、
ビジュアルが歌舞伎役者っぽかった。鼻筋が通っていて。大河君は男役最下級生だけあってやっぱり可愛ら
しい印象でおとめで見るよりビジュアルは良かった。帝の台詞も良かった。
シックス女房・遊女(芽吹幸奈、梅咲衣舞、春花きらら、鞠花ゆめ、天咲千華、桜帆ゆかり)に関しては、
侍くんたちみたいに一人ひとりに注目しなくて、唯一、花組に新入りの天咲さんだけは注目したので認識できた。
目が離れているのを完全には化粧で隠しきれていなかったので、分かりやすかった。

最後に、「オグリ!」はおもしろかった。でもみつるくんファンとして、青年館まで見に行くまでの衝動は起きなかった。
「銀ちゃんの恋」は青年館までつい見に行ったのにね。そこにちょっと差があるかなと。壮くんのファンは見に行くと
思うんだけどね。まあ、みつるくんには7月にバウ主演がありますから、それが分かって青年館のチケットを
取るの止めたもん、私。でも「銀ちゃんの恋」だったら次、みつるくんのバウ主演があると分かっていても見に行っていたと思う。
なので、木村先生、次のバウ公演とかドラマシティ公演、ついでに大劇場公演のときは2番手以下にももっと見せ場を!